水回りの豆知識

2. ジェットポンプの構造・動く原理

一般的な井戸ポンプは、水を井戸から水を吸い上げるもので、基本的な原理はコップに入った水をストローで吸う、ということと同じです。
しかし、大気圧を利用する場合、汲み上げできるのは基本的には約6~8mの比較的浅い井戸です。ここでご紹介する「ジェットポンプ」とは、それ以上に深いところから水を汲み上げる場合に使われるジェット式ポンプのことです。

ジェット方式では、圧力の差を使って水を汲み上げる点では基本同じなのですが、その圧力の差を作り出す方法が違ってきます。
d
身近な道具と風でこの原理を説明してみましょう。机の端にリボンの一方の端を貼り付けます。そのままの状態では、リボン片端は机から垂れ下がっている状態です。これをリボンが貼り付けられている側から、机と平行に風を送ると、リボンは、自分の上を流れる風に引っ張られるかのように、徐々に浮いてくることがわかります。

上の風が強ければ、強い程、リボンは上に上がってくることでしょう。
これは、リボンの上方に風が流れることによって、リボンに掛かる圧力が下がってきた結果、リボンが引き上げられたということなのです。

この風を水に置き換えても同じことで、この原理を利用した方法がジェットポンプなのです。タービン等を使って、水を先程の風のようにジェットノズルを使って送り込み、それによって発生した圧力差を使って、送った水と共に井戸から水を引き上げます。 そのため、深い井戸からも水を汲み上げることができるのです。